試合内容の更新の前に千葉戦での馬渡の退場と、
試合後の一部の徳島サポが起こしてしまった愚行について、
個人的な意見を記します。

まず試合中の該当シーンでに起こったことをまとめると、
カウンターで抜け出そうとした馬渡に対し、
千葉GK佐藤優也がサイドライン際まで飛び出してクリアした。

交錯したので中継では一見どちらボールかわからりづらかったが、
すぐにボールを探す馬渡と一目散にゴールに戻るGK佐藤を見るに、
この2人とも徳島ボールだと認識していたと思われる。

GKのいない千葉ゴールは当然ガラ空きなので、
早く再開しようとする馬渡。

馬渡はボールパーソンにボールを要求するが、
ボールパーソンの少年はすぐに渡さず後ずさりし、
馬渡は投げられたボールを弾き返し少年を押しのける。

この行為が非紳士的プレーと主審に判断され、
馬渡は一発レッドで退場。


何が悪い、悪くない、誰が悪い、悪くないが、
ごちゃごちゃのまま報道されている感もあるので、
各事項を切り分けて考えたい。


まずはボールパーソンがボールを渡すのを遅らせたことについて。
渡すのがワンテンポ遅れたことは間違いない。
そこにGKが戻る時間を稼ぐという意図があったのか?
正直、意図があったとしてもなかったとしても、
これはどちらでも問題はないと思っている。

ボールパーソンはジェフのユース(Jr.ユース?)の少年だったようだ。
はっきり言ってサッカーエリートだ。
DFラインを高く揃え裏へのボールはGK佐藤が飛び出して処理するという、
トップチームのスタイルもそのリスクも当然把握しているだろう。

相手チームからしたら一瞬ムカッとはするが、
あの瞬間でサッカー脳が非常に高い判断だと思うし、
同じようなシチュエーションで、
ホームのボールパーソンがやったら拍手したかもしれない。

さすがにそういう場合は遅らせるようにという、
指示までされていたとまでは思ってないが。

ボールパーソンに中立の人間を10人以上手配することもできないし、
それではまったくもって味気ない。
これくらいはホームアドバンテージの範疇だと思う。

ポカスタでボールパーソンをやってる少年が、
徳島のゴール時に小さくガッツポーズする姿を見るのが大好きだ。

話は逸れたが、遅らせる意図の有無にかかわらず、
ボールパーソンに対し、非難する気持ちはまったくない。


次に馬渡の行動について。
チャンスにすぐにボールを渡されずイラつく気持ちはわかるが、
声を荒げ少年に手を出した行為は許されるものではない。
一発レッドもやむなし。

まずは大人として子供に対しやってはいけないことだ。
激昂した選手が近づいてきて怖かったことだろう。
騒動の直後にキャプテンの岩尾が、
少年をフォローしていたのだけが少し救われた気分だ。
少年も同じように感じてくれていたらいいのだが。

また、自身がチームの欠かせない戦力だということも、
自分が欠けることでゲームプランも崩してしまうことにも、
意識を向けられていない。

この試合のゲームプランを崩しただけでなく、
通常のレッドの出場停止となる次節に加え、
クラブ、リーグから数試合出場停止の制裁も受けることになるだろう。

馬渡はマッチコミッショナー同席のもとで、
ボールパーソンの少年に謝罪したとのこと。

あとは反省して制裁を受け入れるだけ。
二度と繰り返さないことと、復帰したら出れなかった試合分も、
勝利への執念をイラつきではなくがんばりでみせるしかない。
今後もいろいろ言われることは多いだろうが、
徳島サポとしては馬渡の背中を押せるような声援を送るだけだ。

ただ、馬渡のtwitterに対して言葉の暴力を投げつけたり、
「少年に暴行した」というような無暗にキツイ言葉をチョイスしての
炎上目的の報道に対しては納得がいかないし気分が悪い。


最後に一部の徳島サポーターが試合後に、
引き上げようとする当該少年とは別のボールパーソンに対し、
アルコールをかけ暴言を吐いたとされる事案。


岸田社長の謝罪声明にあるように事実は確認したとのことなので、
情けないが実際に起きたことなのは間違いない。

これについては1mmたりとも擁護できる点はない。
"同じ"という表現すら使いたくないが、
同じ徳島サポーターとして当該人物への厳罰を所望する。

徳島のサポーター団体はこれまで何度も問題を起こしてきた。
その度に処分を受けコールリードする団体が変わってきたが、
集団としての実態はあまり変わっていない。
処分を受け解散したはずの団体のグッズを身につけているのもいる。

最悪の事態ではあるがこれをきっかけに改善するしかない。
チームカラーを身にまとうサポ団体にリードしていってほしい。


徳島ヴォルティス公式HP


【追記】
馬渡の出場停止は第11節、第12節の2試合と発表されました。

出場停止選手のお知らせ(2017/05/02)(Jリーグ公式HP)
https://www.jleague.jp/release/post-48842/